「ごみが怖い」と参加した小学5年生が言った。岡山市中区の旭川河川敷で先日行われたごみの回収活動でのこと。あまりのごみの多さに、大好きな魚への影響が心配になったという▼世界で毎年少なくとも800万トンのプラスチックが海に流出していて、対策をとらなければ2050年までに重量換算で魚の量を上回るとされる。まさにこの児童が懸念する事態である▼回収活動は、山陽新聞社が地域課題の解決を図る「吉備の環(わ)アクション」の一環として、NPO法人などと連携して行った。ペットボトルやレジ袋など上流から流れ着いたごみが群生するアシの間にたまり、取っても取っても無くならない。約150人で500キロほどを回収したものの、多くは残ったままだ▼確かなのは、これらはわれわれの暮らしの中から出たごみであること。いわばプラスチックによる便利な生活を享受してきたつけである▼多くの川ごみが、気付きにくく近寄り難い場所にたまっている。川沿いの草むらの中をはじめ、護岸の石積みの隙間、高い堤防の向こう側、といった具合だ▼放っておけば、いずれ海に流れ出る。劣化して微細化し回収は極めて困難になる。手間がかかっても今、できるだけ回収し、新たなごみの発生も抑えるしか選択肢はない。子どもたちにプラスチックの海を残さないためには。
からの記事と詳細 ( 「ごみが怖い」と参加した小学5…:山陽新聞デジタル|さんデジ - 山陽新聞デジタル )
https://ift.tt/3jTI2CP
No comments:
Post a Comment