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Sunday, February 27, 2022

水害ごみ対策、総務省が改善勧告 発生量推計3割止まり(写真=共同) - 日本経済新聞

2018年の西日本豪雨被害で、積み上げられたがれきの撤去作業(広島県坂町小屋浦地区)=共同

水害時に発生する災害廃棄物の量の推計値があるのは、市町村の3割にとどまることが27日までに、総務省行政評価局の調査で分かった。評価局は、環境省の指針が推計方法を十分に示していないことなどが要因と判断。甚大な被害をもたらす台風や大雨が相次ぐ中、現状のままでは処理が滞って復旧・復興が遅れかねないとして、改善を勧告した。

評価局は昨年1月~今年2月、70市町村を抽出して調査を実施。災害廃棄物発生量の推計値があった61市町村の詳しい状況を調べた結果、地震に伴う廃棄物量の推計がある市町村の割合は100%だった一方、水害は34%、土砂災害は7%だった。自治体名は明らかにしていない。

自治体は環境省の「災害廃棄物対策指針」を基に発生量を見積もり、処理計画を策定する。評価局によると、自治体の処理計画が水害に対応していなかったため、発生時に廃棄物の仮置き場の選定などに時間がかかった例があったという。

評価局は環境省指針に関し、自治体から「災害の種類に応じた推計方法を示してほしい」との意見があったことを紹介。また地震対策に重点が置かれ、知見の少なさから土砂災害対策への言及が少ないという問題点を指摘した。

評価局は「発生量の推計によって得られる情報は、処理計画を検討するための基礎的な資料になる」と重要性を強調。環境省に対し、水害や土砂災害での廃棄物発生量が推計しやすくなるよう、指針改定などを通じた自治体支援を求めた。〔共同〕

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