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Saturday, November 6, 2021

プラスチックごみがまさかの... 「環境に優しいかばん」誕生 - www.fnn.jp

世界中で大きな問題となっている、海洋プラスチックごみ。

今まで捨てられていたごみを、新たな製品に再生させるプロジェクトが今、注目をされている。

神奈川・横浜市の百貨店「横浜高島屋」。
紳士かばん売り場では、10月から、あるかばんを販売している。

ユニセックスのトートバッグやショルダーバッグなど、かばんのデザインは1つ1つ違うものの、共通した特徴がある。

横浜高島屋 紳士鞄売場 販売担当・豊長浩さん「こちらのバッグは、世界で問題になっている海洋プラスチックごみの中で、大きな割合を占めている、廃棄漁網から作られています」

使用済みになった漁網、いわゆる廃棄漁網を加工して生まれた、環境に優しいかばん。

このプロジェクトを進める団体に、いったい何が環境に優しいのか、うかがった。

一般社団法人「アライアンス・フォー・ザ・ブルー」事務局長・野村浩一さん「漁網というのは、一定のサイクルで、傷んだりして使われなくなってくる。ほとんどは埋められるか、燃やされるか、一部は港などに放置されて、そのまま(海に)流出する」

廃棄された漁網は、分解されにくいため、長期間海を漂い、生態系に悪影響を及ぼすとされている。

一般社団法人「アライアンス・フォー・ザ・ブルー」事務局長・野村さん「(廃棄漁網を)しっかり回収して、価値のあるものとして、アップサイクルしている」

価値あるものに変えることで、廃棄漁網を減らしていくという取り組み。

その実現のために、多くの企業が連携した。

北海道・厚岸町の港。
廃棄漁網は、地元の漁師たちの協力で回収される。

そして、地元の工場でごみを取り除いたあと、加工しやすいように圧縮。

これが、愛知県の工場で、かばんの生地の原料になる粒状のプラスチック(再生ペレット)に加工され、それを別の工場で繊維にして、かばんの生地へと生まれ変わる。

そして最後に、1000年の伝統を持つかばんの産地、兵庫・豊岡市の「豊岡鞄」の職人の手で、かばんに仕上げられた。

一般社団法人「アライアンス・フォー・ザ・ブルー」事務局長・野村さん「海洋プラスチックごみをなくすというところに関しては、(参加企業が)おのおの強い意志を持っていたことに加えて、品質やコスト面を含めて議論してきた。それが合意に至った」

かばんの色は、サンゴ礁をイメージした「オーシャンブルー」と、深海をイメージした「ディープブルー」の2色。

海を大切にしたいという思いを込めたという。

横浜高島屋 紳士鞄売場 販売担当・豊長さん「(評判は?)お客さまの環境への関心が、急に高まってきていて、少しでも海をきれいにしていく抑制効果につながるのであれば、このバッグを使ってみたいと」

廃棄漁網から生まれた、かばんから考える環境問題。

プロジェクトを支援する、日本財団の常務理事・海野光行さんは「子どもたちの豊かな未来、海というのが、わたしたち世代の行動にかかっている。海を守るという思いが、たくさん詰まっているバッグなんだというところを、ご理解いただければと思っています」

今後は、かばん以外の製品についても、研究を進めていくという。

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からの記事と詳細 ( プラスチックごみがまさかの... 「環境に優しいかばん」誕生 - www.fnn.jp )
https://www.fnn.jp/articles/-/265930

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