近所の小料理屋でおちょうしを傾けながら、役員らと団地の未来を語り合う−。高齢化が進む名古屋市北区の団地で町内会長をしている筆者(39)。就任した五カ月前に思い浮かべた場面は、いまだに空想で終わっている。
コロナ後、飲食店の時短営業や酒類の提供自粛で、「宅飲み」という言葉が定着した。そんなご時世で、空き缶や瓶、ペットボトルなどのごみが増えている。
ごみ収集場の掃除や分別の指導は町内会活動の定番で、当番制の地域も多いと聞く。だが、筆者の団地にはその当番がない。かつては町内会から選ぶ保健環境委員らが担っていたが、今は団地の清掃業者に任せている。
町内会員が減り、役員の確保もままならないわが団地が、今のやり方にしたのは五年ほど前という。町内会に入るかどうかは任意。でも、加入、非加入に関係なく、誰でもごみは出す。全住民が支払う管理費で業者に頼むのは平等だと感じる。
食事中、妻にその話題を切り出すと、思わぬことを言われた。「でも、自主的にやってくれているおじいさんもいるよ」。その男性は週一回の資源ごみの回収日に、朝から収集場に立っているらしい。
後日の午前七時半。見に行ってみると、フェンスにつえ...
中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。
※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。
関連キーワード
からの記事と詳細 ( <町内会長日記 コロナ時代の共助> (13)ごみ収集場に通うわけ - 中日新聞 )
https://ift.tt/3iav3Ie
No comments:
Post a Comment