プラスチックごみによる海洋汚染が深刻化する中、海岸などの清掃活動に加わる人が増えている。市民団体の催しに参加したり、個人の活動を会員制交流サイト(SNS)で発信して連携したり、取り組みはさまざまだ。「ごみゼロの日」(5月30日)を前に、「海ごみラボ」代表の木下英生さん(43)=福岡県新宮町=の活動に同行した。 (今井知可子) 【写真】木下さんが集めた海ごみの量は… 博多湾の“入り口”にある福岡市東区の志賀島。3日午前8時半、集落から少し離れた海岸で木下さんと落ち合った。ペットボトルや空き缶、砕けた発泡スチロール…。約200メートルの砂浜には想像以上に大量のごみが打ち上げられていた。 この日は、海岸や街で拾ったごみの写真を投稿したり、メッセージを送ったりするアプリ「ピリカ」を2011年に開発したベンチャー企業「ピリカ」(東京)が「オンラインごみ拾い大会」を全国で開催。木下さんも参加者の一人だ。
二手に分かれ、作業開始。私は「発泡スチロール片を全部拾う」と目標を立てた。破片は砂浜の奥の竹やぶにも広がる。小さな粒にまで風化したごみも多い。これらが海に流れればもう回収は無理だろう。 私は昼ごろ作業終了。約3時間で45リットルのごみ袋が二つ、いっぱいになった。見回すと白い破片がまだ無数に散らばる。少し絶望的な気持ちになった。 木下さんはこの日、午前4時から夕方まで作業し、103袋分を集めたという。「海外からの漂着物だけでなく普段の暮らしから出たごみも多い。私たちが生活を見直すしかない」
* 会社員の木下さんは休日を中心に月6回前後、同市東区から同県福津市に至る海岸などでごみを拾う。活動を始めたのは3年前。ひとり親として息子を育てる中で「ひとり親世帯への支援の恩返しとして社会貢献したい」と考えたのがきっかけという。 2年前にSNSで活動を紹介し始めると「自分もやってみたい」と多数の返信が寄せられた。以来、1週間ほど前に活動日時と場所を告知し、毎回1~3人が加わる。
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