自然 ×エンジニアリングの融合感!
空に向かって飛び立つ、ロシアの一風変わった機械装置。飛行機でちょっとでも揺れたらヒヤッとする人はまさかこれに乗るわけには…と思うかもしれません。でも、大型化に成功すればいずれ私たちを空の旅に連れて行ってくれるような可能性を秘めているのだそうです。
昆虫や鳥などの生き物が空を飛ぶ方法をリバースエンジニアリングした事例は、以前にも多くありました。機械式オーニソプターと呼ばれる類の、翼を広げて空を舞う鳥型飛行機はとても一般的なものです。約4千円にして、おもちゃにしてはよくできたリモコン式の鳥ロボットを手に入れられるなど身近なものもあります。
まだ人間が乗れる感じではないけど…
「セレニティ」と名付けられたこの装置は、かつてダ・ヴィンチが描いた空飛ぶ機械のスケッチに基づいているかのよう。何より注目すべきは、その規模感です。この機械式オーニソプターによる飛行へのアプローチは、骨格構造も体も軽量な小さな昆虫や鳥だけに通用するのではないことを証明してみせています。
長さ約3mの胴体、3セットある翼、そして羽ばたく動きを実現するためのメカニズムに、リンケージ、ワイヤー、バッテリーを備えたセレニティは、地球最大の飛行生物よりもずっと重たく、人間の乗客やパイロットが乗るのに十分ではありません。ただ、それも規模と資金の問題で、将来的にはもっと大きくなる可能性もあるとか。
翼が絶え間なく上下運動を繰り返すさまを見ていると、現状、セレニティの乗り心地はあまりよくないのでは…と推測できそうです。でも、鳥が頭をしっかり安定させながら羽ばたくことができるように、エンジニアリングの力ででこぼことした動きはどうにかなるはずです。しかし、通常の飛行機でもうまく機能しているのに、どうしてわざわざ手間をかけているのでしょうか。
一人で空を飛ぶならジェット機よりも翼をはばたかせて
現代の飛行機は、翼を持ち上げ空中に止まるために前方への動きを頼りにしています。これはジェットエンジンやプロペラが推力を発生させることで得られるもので、いずれも非常に騒音が出るソリューションとなっています。また最低速度を維持する必要があり、そうでなければ失速して空から落ちてしまいます。航空機の翼の動きを利用して揚力を発生させることで、(トンボが蚊を捕まえたりハチドリが花の蜜を吸うように)機動性の可能性は広がると考えられます。
セレニティは、空中でホバリングすることはできず、操縦する能力も制限されています。でも、そこにポテンシャルがあるのだとか。ボーイング777は、翼を大きく羽ばたくことができるでしょうか。おそらく、答えはノーです。でも、もしひとりで空を舞うとしたら、ジェットエンジンを背中に縛り付けるよりも、翼をはばたくほうが安全であることは間違いないでしょう。
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