原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の受け入れをめぐり、長崎県対馬市の政治倫理審査会が、最終処分事業に関わる原子力発電環境整備機構(NUMO)による視察旅行に一部の市議が参加したのは、市政治倫理条例違反にあたるとする報告書をまとめたことを受け、市議会の初村久蔵議長は19日、市議会を代表して議会で発言した。「対馬市の将来を思って自らの信念に基づいての行為だったと思いますが、不正な疑惑を持たれるおそれのある行為は慎まなければならない」と述べた。
報告書によると、2021年10月~今年4月、市議13人が北海道や青森県六ケ所村の最終処分関連施設の見学に交通費や宿泊費をNUMOに負担してもらい参加したとされることについて、政倫審は「財産上の利益供与」だと判断。「政治的または道義的批判を受けるおそれのある寄付にあたる」と結論づけた。
初村議長は同日の市議会で「議員は政治的批判のみならず、道義的批判に晒(さら)されることがないよう、自らを律し、議会の信頼回復に全力を尽くすべく、決意を新たにした」と述べた。議会事務局によると、議長の発言内容は、全員協議会での議論を踏まえたものだという。
NUMOは「地層処分事業に関心を有する方々であれば、どなたでも関連施設の見学の機会を提供している」とし、「これに伴う必要な費用の支出は、事業を実施する上で不可欠と考えている」との談話を出し、施設見学などの事業を続ける考えを示している。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
からの記事と詳細 ( 「疑惑持たれる、慎んで」 対馬市議核ごみ視察 「条例違反」に見解:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
https://ift.tt/Ie5YKMk
No comments:
Post a Comment