6月の日曜日の朝、東京都杉並区のJR高円寺駅前に、仲間たちとごみ拾いに汗を流す会社員の仙田美玖さん(25)の姿があった。花壇や道路脇に捨てられたたばこの吸い殻や空き缶、ビニール傘を拾い上げては、袋に放り込む。「ごみ拾いをしていると地球規模の環境破壊が身近なことに思えますよ」と笑顔で話す。
区内に引っ越してから半年ほどたった昨年秋、地域の住民と触れ合えればと軽い気持ちで、NPO法人「グリーンバード」(東京)の清掃活動に加わった。自分より若い地元の中高生の参加者と話すうちに、彼らの環境問題への関心の高さに触発され、負けじと自らも調べるようになった。
プラスチックごみによる海洋汚染、プラ製品の生産・焼却時に排出される二酸化炭素――。街中に雑然と捨てられているごみはリサイクルしなければ、いずれ自然の生態系を壊し、地球温暖化につながる。ごみ拾いを続けるうちに、そんな危機感を抱くようになった。
政府は2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするとの目標を掲げるが、参院選で地球環境を巡る論戦はあまり聞かれないように思える。「将来を担う私たち若い世代の問題。ぜひ若者の声に耳を傾けてほしい」と求める。
1990年代中盤以降に生まれた今の大学生や社会人は「Z世代」と呼ばれる。幼少期からデジタル技術に親しみ、社会課題への関心が高いとされる。
福岡市博多区の新興企業「collEco(コレコ)」の浜崎
いま流行の「ファストファッション」は安くおしゃれが楽しめる一方、洋服の大量生産・大量消費につながっていると感じていた。「良い物を長く使っていくという新しい選択肢を示したい」と意気込む。
今回の選挙で政治に求めたいのは、若い世代への投資だ。「環境問題や子育てなど、社会問題の解決を目指す起業家は多い。若い世代がチャレンジしやすい環境を整えてほしい」と訴える。
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参院選は後半戦に入った。政治に何を期待するか、各世代の人たちから聞いた。
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