栃木県内のごみ処理施設で2000年以降、少なくとも37件の火災があったことが24日までに県内12の消防本部への取材で分かった。宇都宮市茂原町のごみ焼却施設「クリーンパーク茂原」の火災発生を受けて調べた。収集車の火災も76件に上る。スプレー缶やライターなどの不適切な分別が主な原因とみられ、繰り返される被害に施設や事業者は正しい捨て方の徹底を求める。
調査書の保存期間などを理由に足利市と小山市が過去10年分、宇都宮市は04年、日光市は08年以降、それ以外の消防本部は00年以降の件数を計上した。被害が軽いものが多いが、17年10月には日光市リサイクルセンターでスプレー缶類が原因とみられる火災が発生し、建て替えを余儀なくされる大きな被害が出た。
宇都宮市消防局によると、1日に発生した茂原の火災原因は調査中だが、可燃ごみとして捨てられたスプレー缶かライターに、焼却ピット内の機械作業が作用して出火した可能性がある。「スプレー缶は中身を問わず、中身を噴出する機能に可燃性の液化石油ガスなどが使われている。日用の制汗剤や整髪剤なども注意が必要」と話す。
芳賀地区広域行政事務組合消防本部管内では00年以降、施設火災4件、収集車火災2件が発生した。6件全てで焼損物にスプレー缶、2件で乾電池、2件でリチウムイオン電池があった。
佐野市の「みかもクリーンセンター」では年に数回はピットから煙や炎が出て放水銃を使うことがある。担当者は「(茂原の火災は)明日はわが身。可燃ごみとして捨てられたものを焼却前に分別するのは不可能で『自分だけなら』という考えはやめて」と訴える。
収集事業を担う小山市の「関東実行センター」の山本久一(やまもとひさかず)社長(63)も「減ってはいるが、年に数回は収集車から煙が出ることがある」と話す。資源ごみにスプレー缶、ガス缶などが交ぜて捨てられ、圧縮等の作業で火災につながる。
過去には「怖くて(捨てる前の)処理ができない」とガス缶をまとめて持参してきた市民もいたという。県環境美化協会長でもある山本さんは「正しい分別、処理方法の周知や、外国の方への伝達も重要になる」と話す。
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