私たちが外国語を学ぶ際に最も重要なのは単語の習得にあります。
いくら難しい構文や文法的な知識があっても単語がわからなければコミュニケーションをとることはできません。
外国語学習は単語学習から始まると言っても過言ではありません。(「はじめに」より)
こう主張するのは、『語源×図解 くらべて覚える英単語』(清水建二 著、青春新書インテリジェンス)の著者。わかりやすくユニークな教え方に定評があるという、高校の英語教師です。
単語学習というと、単語カードの表側に英単語、裏側に日本語の意味を書き、繰り返し音読しながら覚えたことを思い出すかもしれません。
しかし、その方法は大学受験にはある程度の効果は期待できたとしても、勧められるものではないそう。
単語は、ある状況や文脈の中で初めて意味を持つもの。したがって「一語一訳的な暗記」では、初歩のレベルを超えることができないというのです。
「英単語学習」で重要なこと、それは、単語の持つ本質的な意味(これをコアと言います)を理解することです。(「はじめに」より)
そこで本書では、単語のコアをわかりやすく解説しているわけです。しかもネイティブスピーカーと同じ感覚で英単語を習得できるように工夫されているのだとか。
きょうはChapter 1「こんなとき、どれを選ぶ? 基本の単語」のなかから、基本中の基本ともいうべき「話す、言う」の使い方をクローズアップしてみたいと思います。
くらべて覚えるのは、talk、speak、say、tellの4つの単語。
talkの意味は?
著者によればtalkは、話す内容にはあまり関心がなく、話す行為そのものに焦点が当てられる語。基本的には、話をする相手を必要とするものだといいます。
話す内容に関心がないため、People will talk.(人の口に戸は立てられない)のように、自動詞としてよく使われるのだとか。
学校の先生が授業中におしゃべりをしている生徒に対して「おしゃべりをやめなさい」と注意する表現が、Stop talking.
いっぽう、話す内容について言及したいときは、He talked about politics in Japan.(彼は日本の政治について話をした)のようにいうそう。(15ページより)
speakとtalkの違いは?
speakは、talkとは異なり、基本的にはきちんとした内容について、声を出して述べること。必ずしも相手がいなくてもかまわないといいます。
Do you speak English?(英語を話しますか?)やI can’t speak Japanese.(日本語は話せません)のように言語能力を示したり、She spoke for 30 minutes at the conference.(彼女は会議で30分話をした)のように自分の意見を述べるのもspeak。
ただし、Could you speak more slowly?(もっとゆっくり話していただけますか?)のように、自動詞として単に「ことばを発する」という意味もあるので注意が必要です。
sayは、どう使う?
日本語で写真を撮る際、シャッターを切る人の決まり文句は「はい、チーズ」ですが、これは英語では、Say cheese.(チーズと言って)と言います。
そう言われたら、Cheese(チーズ)と応じます。(15ページより)
このように、sayの目的語になるのは実際に発せられたことば。
相手のことばをそのままの形で伝える直接話法では、Yoko said to me, “I love you.”(「愛してる」とヨーコは私に言った)というような形に。
sayの目的語になるのは、it/so/that/something/anything/nothing/wordsなどの語に限定されるそうです。
Yoko said,“I am happy”(「私は幸せです」とヨーコは言った)を間接話法で表せば、Yoko said that she was(=is) happy.となるわけです。
tellは、伝える内容に焦点を当てたいときに
tellは、tell a story(話をする)、tell a lie(嘘をつく)、tell the truth(真実をいう)、tell a joke(冗談をいう)のように、伝える内容に焦点が当てられたもの。
直接話法で相手の言った内容を自分のことばで伝える間接話法では、Yoko told me that she loves me.(ヨーコは私を愛していると言った)になるということです。(15ページより)
◆talk【動】話す、しゃべる、おしゃべりする
例)Why are you talking all the time? (どうしていつもおしゃべりばかりしているのですか)
◆speak【動】話す、しゃべる、演説する、言葉を発する
例)I was so shocked that I couldn’t speak. (あまりのショックで言葉が出て来なかった)
◆say【動】(実際に発せられた言葉)を言う
例)He said nothing to me. (彼は私に何も言わなかった)
◆tell【動】(内容)を言う、(人に)言う
例)I told the news to everyone in the office. (私は事務所にいたすべての人にそのニュースを伝えた) (以上16ページより)
*
幅広い学習者層をターゲットとして、英文をつくる際に絶対に必要な同士に焦点を絞り、基礎から中級レベルまでの単語を取り上げたもの。
基礎レベルの方は自分が使いそうな動詞を先に学習してから、次のレベルの動詞に移ってもOK。つまりはレベルに応じて無理なく、英単語学習ができるわけです。
そのため英語を効率的に学びたい方にとって、心強い内容だといえるでしょう。
>> 今ならKindle Unlimitedが3カ月499円、200万冊読み放題!
Source: 青春出版社
からの記事と詳細 ( 暗記するより簡単に「くらべて」英単語を覚えるコツ - ライフハッカー[日本版] )
https://ift.tt/3wy2kC9
No comments:
Post a Comment