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Saturday, May 22, 2021

レジ袋の代わりに「ごみ袋」 熊本市、コンビニで実証実験 | 熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞

 熊本市は、市内のスーパーなどでレジ袋の代わりに市指定のごみ袋を販売する実証実験を進めている。プラスチックごみの削減が狙いだが、過去の実績は利用者が1%程度と低調。12日には市内28店のローソンで新たにスタートし、デザインやターゲット層を変えながら検証を続ける。

 中央区のローソン八王寺町店。「このレジ袋なら、このまま燃やすゴミが出せちゃうんです!」との貼り紙が掲げられたレジカウンターでは、マイバッグを持たず袋を買い求める客に対し、店員が「レジ袋とごみ袋、どちらにしましょうか」と尋ねていた。

 近くの主婦藤崎尚子さん(62)は「どうせ買うならお得な方を」とごみ袋を手に店を後にした。同店の坂田光智オーナー(57)は「こういう取り組みが広まり、環境保護に対する関心が高まっていけば」と前向きだ。

 ローソンでの実証実験は8月末まで。袋が必要な客は、1枚3円で販売している通常のレジ袋か、市指定の「燃やすごみ」収集袋のいずれかを選ぶ。15リットルの「小」が12円、5リットルの「特小」が4円で、通常10枚セットで販売しているごみ袋の1枚分と同料金だ。

 市は2019年9月、地場スーパー「イワサキACE」の2店で実証実験を開始。20年4月からは対象店舗を薬局など8店に増やし、同年7月に始まったレジ袋有料化と合わせて、プラごみ削減の啓発に取り組んでいる。

 市廃棄物計画課によると、同様の取り組みは全国の自治体でも珍しく、「あくまでもマイバッグの推進が大前提だが、忘れた時などに活用してほしい」と呼び掛ける。

 ただ、レジ袋有料化前の最初の2店舗の実験で、マイバッグの持参者76%に対し、レジ袋の利用者は23%、ごみ袋を購入したのはたった1%だった。

 同課は「認知度が低い上、『買い物中にごみ袋を持ち歩きたくない』という声も多かった」と低調の理由を分析。今回の実験では、「SDGs(持続可能な開発目標)」にちなんで市が作成したオリジナルのロゴマークをデザインし、抵抗感の軽減を目指した。

 また、コンビニは購入点数がスーパーと比べて少ない傾向にあるため、これまでは小のみだった袋のサイズを特小も選べるようにした。市はコンビニの利用が多い若者の反応も調べる方針だ。

 ローソン熊本支店の担当者は「取り組みを広めていくため、店員による声掛けの方法やセルフレジでの提供方法、店側の状況に応じた体制も模索する必要がある」と話す。

 市はホームページなどで市民アンケートを実施しており、「利用者の声を集め、改善しながら浸透させていきたい」と話している。(河北希)

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