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Monday, July 13, 2020

泥、災害ごみ、遠い日常 住民ら力合わせ復旧作業、大分県内豪雨被災から1週間 - 大分合同新聞

金物店の倉庫にたまった泥をかき出す小野屋地区の住民=13日午後、由布市庄内町東長宝

金物店の倉庫にたまった泥をかき出す小野屋地区の住民=13日午後、由布市庄内町東長宝

 日田市など県西部を中心に川の氾濫や土砂崩れが起きた7日の大雨から1週間。被災地は爪痕が深く、インフラの寸断や降り続く雨が復旧に立ちはだかっている。13日も住民らは作業に力を合わせた。

 【日田市天瀬町】玖珠川が氾濫した天ケ瀬温泉街は、13日も懸命な復旧作業が続いた。
 通りを埋めた土砂はほぼ取り除かれたものの、道路脇には浸水した家屋から運び出した家財道具が置かれたまま。まだ室内に泥が残る家も少なくない。河川敷の流木撤去など、あちこちで重機が動いている。
 経営する川沿いのカフェバーが被災した近藤真平さん(32)は「多くのボランティアのおかげもあり泥などは片付いた。皆さんと協力して温泉街を再建させたい」と前を向く。
 無職百田哲さん(74)=桜竹=は水に漬かったオーディオ機器を同町五馬市の災害ごみ仮置き場に運び、処分した。市内では2012年、17年に続く豪雨災害。「非常に短い周期で起きショックは大きい」
 まだ大雨が降る恐れはあり、無職井上重治さん(76)=赤岩=は「心配」と表情を曇らせた。

 【日田市北友田】7日昼前と8日未明の2度にわたって三隈川が氾濫。浸水した市営住宅などがある川沿いには土のうが積み上げられている。
 市営住宅に住む男性会社員(65)は近くの高台にある妻の実家に避難。13日にいったん戻って部屋の掃除や換気をしたが、まだ住める状況にはない。「肉体的、精神的にきつい」と疲れ切った表情だった。

 【日田市津江地域】災害を警戒し、避難所に多くの人が身を寄せている。14日未明に再び大雨が予想されることから、市は13日午後2時半に中津江村と上津江町の計708世帯1469人に2回目の避難指示を出した。両町村の避難所計7カ所に同7時半現在、70世帯125人が集まっている。
 津江小中に移って4日目という同村栃野の水野ヨウ子さん(82)は「倒れた電柱で屋根が損壊した。電気もつかず、自宅で過ごすのは怖い」と話した。

 【玖珠町】北山田地区を中心とした町内の断水は13日、ほぼ解消した。同地区は玖珠川の増水で360世帯に水道水が届かなくなった。旅館を営む孔井五十喜(あないいそき)さん(70)は「蛇口から水が出たときはホッとした。ようやく営業を再開できる」と喜んだ。

 【九重町】大雨の影響で休校が続いていた小中3校が13日、再開した。町内の7校全てが登校するのは6日以来。
 3校のうち野上の野矢小は久しぶりに全校25人が顔をそろえた。敷地内に土砂が流入。地域の仮設ごみ置き場にもなっており、グラウンドなどは使えない。5、6年生8人は授業の時間に泥で汚れた体育館を片付けた。6年の岡本新大(あらた)君(11)は「早く元の学校に戻ってほしい」。

 【由布市湯布院町湯平】湯平温泉街は20軒の旅館のうち7軒が床上浸水や泥の流入、駐車場陥没などの被害に遭った。温泉街につながる幹線道路復旧のめどは立たず、温泉も利用できなくなったまま。旅館の再開は見通せない。
 泉源(4カ所)から旅館や共同温泉に湯を運ぶパイプが至る所で断裂。自前の泉源を持つ数軒以外は湯が出ない状況になっている。
 湯平共同温泉管理組合は片付けで疲労した地元住民の体を癒やそうと、13日、共同浴場「銀の湯」につながるパイプの応急処置を始めた。約100メートル離れた泉源から同浴場に向けて新たなパイプを設置している。右田勰一郎(きょういちろう)組合長(74)は「まずは住民のために湯を届けたい。14日夜に入れるよう作業を急ぐ」と話した。

 【由布市庄内町】7日夜から8日未明にかけて大分川の水があふれ、由布高近くの小野屋地区を中心に浸水被害が発生した。川沿いに延びる同地区の中心部では、住民らがまず道路を覆った泥や流木などを片付け、さらに家に入り込んだ土砂のかき出しに汗を流している。
 2016年の熊本・大分地震でも被災し、主婦小野美代子さん(71)は「立ち直ったところに雨が襲った。また天災かという気持ち」と嘆いた。

 【由布市挾間町】JR向之原駅近くの大分川流域で民家や工場、商店が多数浸水。住民同士で力を合わせ復旧を進めるが、一部で道路の通行止めが続く。挾間の坂本知之さん(61)は屋根瓦工事の工場と自宅が1・2メートル浸かり、8台の車が使えなくなった。「後片付けはしたが、機材も流され廃業するしかない」。上流の同尻橋は大木が横たわり、支流の黒川では橋が崩落。通学や通勤の人が迂回(うかい)を強いられている。

 【大分市八幡地区】祓(はらい)川が氾濫した下八幡で30棟が床上まで水に漬かった。12日から市民ボランティアが土砂撤去などに協力しているが、悪天候のため難航。崩れた堤防沿いに住む主婦高瀬優子さん(43)は「雨が降るたびに川の様子が気になり、眠れない」と不安を隠せない。

※この記事は、7月14日 大分合同新聞 22ページに掲載されています。

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