「花の都」パリでゴミ問題が深刻に
フランスで年金改革に反対するストが続く中、1月末からごみ収集作業員のストも始まり、回収されないごみが首都パリで深刻な衛生問題を生んでいる。
フランスでは、2019年12月から年金改革に反対するストが続き、現在も断続的に鉄道など公共交通機関が運休している。こうした中、1月末からごみ収集作業員もストを始め、パリ周辺にある3つのごみ処理施設のうち2つが稼働を停止している。このため、パリ市内にはごみがあふれ、悪臭やネズミの大量発生が大きな問題になっている。
パリ市民はー:
「生活に影響がある。悪臭があるし、ネズミもたくさんいる。ネズミがいるので、衛生面でも心配だ。建物1階の窓の前にごみがあると、火がついたりしたら危険だ」
「シックな地区なのに、ごみやごみ箱といつも一緒に生活しなきゃいけないのは、嘆かわしい。衛生面での問題があると思う。この状況が長く続くと、パリにはすでにネズミが多いのに、もっと多くなる」
「パリではもう2年くらいごみの問題がある。公園でもたくさんのネズミを見るし。ネズミがごみ袋に穴をあけて、もぐり込んでいる。不衛生だ。ストで状況はもっとひどくなるだろう。でも、パリでのごみ処理は数年前からの問題だと思う」
マクロン大統領は、現在42ある年金制度を一本化し、公務員を中心に適用されている早期退職制度の撤廃を目指しているが、ごみ収集作業員らは、「自分たちの平均寿命はフランス人の平均より7年短い」として、早期退職制度の継続を求めている。
「花の都」からはほど遠い姿となってしまったパリで、ストの出口はいまだ見えていない。
【関連記事:パリは本当に“花の都”? デモ、ストライキ、悪臭、スリに苦しめられる生活は「地獄よりひどい」】
【執筆:FNNパリ支局 石井梨奈恵支局長、モセ・ルアナ記者】
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February 07, 2020 at 02:00AM
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