Pages

Tuesday, December 20, 2022

渡辺先生の南極授業<8>自然環境汚さず活動 ごみ処理、調理で工夫【動画】|下野新聞 SOON - 下野新聞

食材をむだにしないでおいしい食事を作る調理隊員=2022年1月、南極・昭和基地の調理場

食材をむだにしないでおいしい食事を作る調理隊員=2022年1月、南極・昭和基地の調理場

南極で出たごみをドラム缶に入れる金重隊員=2022年1月、南極・昭和基地の焼却炉棟前

南極で出たごみをドラム缶に入れる金重隊員=2022年1月、南極・昭和基地の焼却炉棟前

南極と宇都宮大付属小・中をつないだ授業で問題を出す(左から)香月さん、金重さん、渡辺先生=2022年2月、南極・昭和基地

南極と宇都宮大付属小・中をつないだ授業で問題を出す(左から)香月さん、金重さん、渡辺先生=2022年2月、南極・昭和基地

 原生の自然(しぜん)が残されている南極(なんきょく)で人が生活するためには、環境(かんきょう)に配慮(はいりょ)して行動していかなければなりません。

 今回は、南極地域観測隊(ちいきかんそくたい)の中で、環境を守る仕事をしている環境保全(ほぜん)担当(たんとう)の金重真実(かねしげまさみ)隊員(たいいん)と、人が生活する上で欠かせない調理を担当する香月雅司(かつきまさし)隊員を紹介します。

 観測隊の活動は、南極条約(じょうやく)できびしく制限(せいげん)されています。ごみもきちんと分別(ぶんべつ)し、昭和基地(きち)内の焼却炉棟(しょうきゃくろとう)で燃(も)やせるものは燃やして小さくして、ドラム缶(かん)に入れて南極観測船「しらせ」で持ち帰ります。人が出したごみはすべて持ち帰ることになっています。

 また、環境保全の隊員の大切な仕事として、水をきれいにする仕事があります。条約でどのくらいまできれいにするかの水質基準(すいしつきじゅん)というものが決められているので、トイレや台所で出た廃水(はいすい)は、汚水処理装置(おすいしょりそうち)を使ってきれいにしてから海に放流しています。

 観測隊員の胃袋(いぶくろ)を支えているのが調理隊員です。

 調理隊員は、日本から1年に1度、「しらせ」で持ってきたおよそ34トンもの食材(しょくざい)を使って毎日のご飯(はん)を作っています。また、南極で日本と違った生活習慣(しゅうかん)になる中でも曜日の感覚(かんかく)がなくならないようにするために、毎週金曜日を「カレーの日」にしています。

 南極では食材がなくなってもすぐにスーパーに買いに行けるわけではありません。そのため、すべての食材を冷凍(れいとう)して南極に持ってきているのです。調理隊員は、貴重(きちょう)な食材をむだにしないために、むだを出さない調理も心がけているそうです。

 たとえば、カレーはいろいろな食材と相性(あいしょう)が良(よ)いので、前日の魚の煮(に)つけの残(のこ)り汁(じる)を使ってカレーのだしをとったり、あまった食材を具に用いたりしているそうです。

 昭和基地では、環境保全の隊員がごみや廃水をきれいにしたり、調理隊員がむだを出さない調理をしたりして、観測隊が南極を必要以上に汚(よご)すことなく活動することができるようにしているのです。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 渡辺先生の南極授業<8>自然環境汚さず活動 ごみ処理、調理で工夫【動画】|下野新聞 SOON - 下野新聞 )
https://ift.tt/4ZR5qiG

No comments:

Post a Comment