人間も体内に摂取しているとされる海のプラスチックごみ問題について考えてもらおうと、東京都町田市の桜美林大の学生と市立金井中の生徒たちが、プラスチックごみでオブジェを制作し、小田急百貨店町田店の六階で展示している。二十九日まで。(宮本隆康)
海に流出したプラごみは、波の力や紫外線で五ミリ以下の微細なマイクロプラスチックになり、生物が体内に取り込んでいる。人間も飲料水や海産物などを通じて取り込んでいるとされ、世界自然保護基金(WWF)は摂取量について、週平均で最大でクレジットカード一枚相当の五グラムと発表している。
桜美林大芸術文化学群の田中敬一教授の研究室が五月、市内で海洋プラごみ問題の展示をしたのを機に、金井中での指導を依頼された。光を使った空間デザインを学んでいる四年生四人が、生徒会と一緒にオブジェを制作した。
中学生たちは、菓子袋など約五グラムのプラスチックごみで魚の形をつくり、使用済みペットボトルに密封。大学生は、神奈川県の海岸などで捨てられていた漁網や小さなプラごみを集め、中学生たちのペットボトルと組み合わせて配置した。青い光を当てて海を表現し「海からの5グラムプラ メッセージボトル」と名付けた。
桜美林大の吉田愛莉さん(22)は「水族館のように楽しそうな見た目にすれば、問題が伝わりやすい」と語り、鈴木菜摘さん(21)は「一回の展示で終わりではなく、いろいろな人にやってほしい」と意義を話した。
オブジェは町田市での展示を終えた後、十月七〜九日に札幌市内で開催予定の「リサイクルアート展」に出展される。
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