
嫌みを言われたり、ばかにされたりして、相手を嫌いになってしまうことは誰だってあると思います。でも、もしかしたら相手の事情を知れば、歩み寄れるのかも。そう気づくことができた、私と大家さんとの出来事をお話しします。(高校生記者・みーひ=2年)
大家さんに睨まれ怒られ
ある日の学校帰りのこと。肩に手を置かれ、「ちょっと君」と呼び止められました。振り返ると、大柄な男性、私の住居の大家さんが私をにらんでいました。 「本当、君のお母さんは何回言ったらわかるのかね。プラスチックは燃えないゴミじゃなくて別の袋に入れるの! こちらも大変なんだよ。わかる? お母さんに伝えられる?」 私は「すみません」とだけ言ってその場を去りました。突然のことに混乱、そして恥ずかしさが湧いていました。
もう少し想像力を持ってよ
その話をすると、その日は父がゴミを出し、帰ってきて言いました。「看板がたくさん貼ってあった。『プラスチックは専用のゴミ袋に入れて出してください』とも」 「何回言ったらわかるのか」というのは、大家さんが母に何か口頭で言ったわけではなく、看板の文字のことを指していたのです。そう気付いて、私の中の鬱憤がさらに渦巻くのを感じました。 私の母はフィリピン人で、日本語が読めません。だから、いくら看板が増えてもゴミの出し方を間違え続けていたのです。しかし大家さんはそれを知らず、間違いを繰り返していた母を悪者と決めつけていたのです。 「……最低。もう少し相手の立場に想像力を持ってよ」 そう思いました。
帰り道、ゴミ置き場に電気が…
それから、私は大家さんを避けるようになりました。そんなある夜、ゴミ置き場に電気がついていたのでのぞき込んでみると、あの大家さんが何か作業をしていました。ゴミ袋から誤ったゴミを仕分けしていたのです。 ハッとしました。大家さんがあんな口調で私に言ったのはなぜなのか、私は考えてみたことがあるだろうか。こんなに遅くまで働いているのだから、疲れていたのかもしれない。なのに、私はそれを勝手に「根本的に無礼なやつ」と決めつけていました。 もう少し想像力を持つべきなのは、私も同じだ。そう気づいたのです。
「想像力」を持つことの大切さを知った
それから私は「相手の立場を想像する」ことを常に意識しています。 相手の様子をうかがうことが難しくなっている今、特に「想像力」が必要になります。みんなが気持ちよく生活を送れるように、一人一人が「想像力」を持てる社会になってほしいと思います。
高校生新聞社
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