【動画】映画『ローズメイカー 奇跡のバラ』予告編&冒頭の本編映像
フランス郊外。あふれる才能と魔法のような指で新種のバラを開発し、数々の賞に輝いてきたエヴ(カトリーヌ・フロ)。だが数年前から巨大企業のラマルゼル社に賞も顧客も奪われ、亡き父が遺したバラ園は今では倒産寸前に。助手のヴェラが何とか立て直そうと、職業訓練所から格安で前科者のフレッド、定職に就けないサミール、異様に内気なナデージュを雇う。だが3人は全くの素人で手助けどころか一晩で200株のバラをダメにしてしまう。そんな中、エヴに新種のアイディアが閃いた! 交配に必要なバラがラマルゼル社のバラ園にしかないと知ったエヴは、フレッドにある“特技”を披露させる。パリの新品種コンクールまであと1年、はみだし者たちの壮大な奮闘が幕を開ける──。
住む世界の違う者たちが、ありえない出会いから、それぞれの生き方を変えていく。誰かとつながることで、人生はいつでも幾度でも花開く。エンドロールですべての人が大輪の希望の花を受け取る、感動の物語。
エヴに扮するカトリーヌ・フロは、フランスで最も栄誉あるセザール賞に10度ノミネート、その内『偉大なるマルグリット』(2015年)で主演女優賞、『家族の気分』(1996年)で助演女優賞を受賞。大ヒット作『大統領の料理人』(2012年)への出演でも知られる。色、形、香りと、究極の美を追求する本物のプロフェッショナルを、ユーモアと情熱を込めて演じきった。
監督はセザール賞短編賞をはじめ、数々の賞に輝くピエール・ピノー。撮影にあたっては、超一流ローズブランドの監修の元、世界にひとつだけのバラの誕生と、パリのバガテル公園で開催される最高峰のコンクールの会場を忠実に再現。バラ育種家の美に懸ける情熱に加え、格差社会や育児放棄などの現代の問題をさりげなく織り込みながら、スパイスをほどよくきかせた軽快なユーモアと、はみだし者たちを包み込むどこまでも温かな視線で、爽快なサクセス・ストーリーを描き上げる。
■バガテル国際バラ新品種コンクールって?
主人公エヴがなんとしても入賞を果たしたい新品種コンクールとは「バガテル国際バラ新品種コンクール」のこと。その名誉とは一体どんなものなのか。京成バラ園のヘッドガーデナー&ブリーダー、村上敏氏に聞いた。
――バガテル国際バラ新品種コンクール。育種家にとってどのような存在?
【村上】バラの品種改良をけん引してきたフランスは育種家の数も飛びぬけて多い。歴史的な重みと、多くの育種家の研鑽の場がフランスです。パリ近郊のバガテル公園でのコンテストで認められるということは芸術の都パリといわれるとおり、世界が認める美しさ、香り、それに加え丈夫で育てやすいというお墨付きをいただいたということです。壁の高さ厚みとも並外れて高いだけに、金賞を獲得した時の喜びはいかほどのものか。育種家にとってはわが子が快挙を成し遂げた喜びをかみしめ、会社としてはこれ以上ない讃美と広告告知効果となりましょう。
――入賞すると、賞金など報酬がもらえるの?
【村上】多くのコンテストがそうですが、名誉とメダル、証書のみです。
――日本から出品している人はいる?
【村上】おそらくいないでしょう。近年バラの苗の輸出入に関して植物検疫が強化され、困難になってきました。
――交配はどのくらい難しい? 成功する確率は?
【村上】交配自体は簡単です。ただし親と同等の子どもが生まれる可能性は一般的に1万の種に対して1~2株。親を超えるような快挙はその何倍もの確率です。そもそもそれらをふるい分ける鑑識眼が無ければ叶いませんが、数千撒いて素晴らしいものができる可能性も0ではありません。こればかりは神のみぞ知る、ですね。
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