家庭などから出るごみのリサイクル率が8割を超える町がある。全国の平均は約2割。リサイクルの徹底を物語る数字だ。さらに、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」達成に向け、大量消費社会の変革を目指すという。そんな町の挑戦に迫った。
【足立旬子/鹿児島支局】
27種類の分別を徹底 住民「手間とは思わない」
「茶びん」「無色びん」「その他びん」……。広場には「名札」が付いた11個の青いコンテナが並んだ。月1回の資源ごみ収集日。午前6時半ごろから、住民が次々と資源ごみを入れていった。分別を手伝うのは、住民組織「衛生自治会」の役員たちだ。理事の山下隆男さん(74)は、手押し車に空き缶などを入れた高齢の女性に「よか天気やね」と声をかけ、手を貸した。
徹底したリサイクルをしているのは、鹿児島県大崎町だ。廃食油は専用の容器に移し、紙は8種類に分け、ひもで縛って出す。ペットボトルやプラスチック類は指定袋に入れる。分別は27種類にもなり、うち25種類は全てリサイクルされている。リサイクル率は2018年度に83・1%に上り、17年度まで12年連続で日本一を達成した。
町内の収集場は約150カ所。ごみ出しには世帯ごとに衛生自治会へ登録が必要で、指定袋には出した人の名前を書く。ルールが守られないごみには違反シールが貼られ、回収されない。
生ごみは週2~3回、収集場に置かれた大きなバケツに入れる。その後、民間の施設に集められて細かく砕かれ、木の枝などとまぜて発酵させる。温度や水の管理をしながら約5カ月間置いて堆肥(たいひ)にして、希望者には1キロ当たり20円で販売される。
ペットボトルやびん、金属などは、民間のリサイクルセンターでさらに細かく選別され、売却される。資源ごみの18年度の売却益は約665万円だった。00年度から18年度までの総額は、約1億4442万円にもなる。町などは18年、これを原資にした奨学金制度を設けた。
これほどの分別は、面倒ではないのか。…
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