伊藤誠
奈良市と近隣自治体が勉強会を設け共同での建設を検討していた新しいごみ処理施設(クリーンセンター)について、奈良県斑鳩町が会から離脱し、建設計画から外れる方針を決めた。同市はごみ処理の広域化をめざしてきたが、斑鳩町の離脱で手を組む自治体がなくなり、市単独で建設に踏み切る可能性も出てきた。
クリーンセンターをめぐっては、昨年8月に大和郡山市が「奈良市の建設予定地(同市七条地区)は適地とはいえない」として勉強会から離脱。単独で建設する方向に転換した。以後、奈良市と斑鳩町の二者で検討を進めていた。
斑鳩町環境対策課によると、7月に奈良市から費用負担の見通しなどの説明があった。しかし、施設規模など不確定な要素が多いことからシミュレーションにとどまったという。町としては、具体的な負担額が分からない以上、町議会や町民の納得を得るのは難しいと判断。今月、市に「離脱」の意思を伝えた。
同町は、老朽化した町営のごみ処理施設を町単独で建て替えるのは困難などとして、2012年から三重県伊賀市の民間処理場にごみを持ち込んで焼却処理してもらっている。同課の担当者は「いつまでも遠くの伊賀市へ持ち込むのはよくない。来年1月までに一定の考え方を示したい」と話す。
一方、ごみ処理広域化の必要性をアピールしてきた奈良市は、道を閉ざされてしまった形だ。市クリーンセンター建設推進課の担当者は「パートナーがいなくなった以上、(建設は)市単独でと考えるのがふつうだと思う」。今後、市クリーンセンター建設計画策定委員会で協議していくことになるという。(伊藤誠)
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