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Thursday, July 21, 2022

ごみに混入したバッテリーによる火災急増 迷って「可燃」処分も - 毎日新聞 - 毎日新聞

赤色灯を回す消防車(写真はイメージ) 拡大
赤色灯を回す消防車(写真はイメージ)

 横浜市内で、スマートフォンや充電器などに使われているリチウムイオンバッテリーが原因の火災が増加している。2021年は10件だったが、22年は上半期(1~6月)だけで既に18件を記録し過去最多となっている。市は「分別や管理に気をつけてほしい」として注意を呼びかけている。

 リチウムイオンバッテリーは、スマートフォンやノートパソコン、モバイルバッテリーなどさまざまな用途で使われている。外部からの強い衝撃を受けると発火する危険があると指摘されている。

 市内で22年上半期に起きた火災は336件で、前年同期比で52件少なかった。一方、家電など電気を使うものを発火源とする「電気火災」は111件で全体の33%を占め、過去最高の割合となった。「電気火災」のうち、とりわけリチウムイオンバッテリーが原因の火災の増加が目立つ。

 上半期のリチウムイオンバッテリーが原因の火災18件のうち、「燃やすごみ」に混入したものが収集車によってつぶされるなどして発火したケースが5件に上った。

さまざまな電化製品に使われるリチウムイオン電池=電池工業会提供 拡大
さまざまな電化製品に使われるリチウムイオン電池=電池工業会提供

 ここ数年はリチウムイオンバッテリーの小型化が進み、卓上用や携帯式の扇風機、小型の掃除機、電動歯ブラシなどでの使用が増えている。市はこうした製品が増えたことで、リチウムイオンバッテリーが混入することによる火災も増加したとみている。

 市は、製品から取り外せるリチウムイオンバッテリーは、区役所や家電量販店、大型スーパーなどに設置された専用のボックスから回収している。だが取り外せない製品の場合、処分方法に迷った市民が「燃やすごみ」として捨てているケースもあるという。

 ごみに混入したバッテリーが原因の火災は他県でも起きている。20年には埼玉県上尾市で、不燃ごみに混ぜて捨てられたバッテリーが発火したとみられる火災でごみ処理施設の稼働が止まる事態も起きた。

 市資源循環局の担当者は「バッテリーを取り外せなくても専用ボックスに入る製品は、製品ごと回収している。『燃やすごみ』として捨てることは控えてほしい」とし、不明な点があれば収集事務所に相談するよう呼びかけている。【池田直】

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