スペックダウンという選択肢。
多くのユーザーにとって、ガジェットの買い替えはほぼ「スペックアップ」を意味すると思います。サブ機とかの「買い増し」ならまだしも、乗り換えてスペック下がるとか何がしたいねん、って感じですよね。
「迷ったらいちばんいいスペックのやつを買え」というアドバイスは、ガジェットファンならどこかしらで耳にした/口にしたことでしょう。
しかし、今年、私は「スペックダウンになる乗り換え」をやりました。
それがこのNothing Ear(1)です。
Ear(1)以前に使っていたイヤホンはAirPods Pro級の高機能機で、その性能にはたいへん満足していました。が、Ear(1)のスケルトンボディに心を奪われ、価格面では半額程度のNothing「Ear(1)」に乗り換え。結果...満足しています。
マイクのクオリティやマルチポイントの有無など、前プロダクトのほうがよい面はたくさんあったんですが、そのあたりはダウングレードしてもそこまで気にならず。
ノイズキャンセリングも上位のイヤホンほどではないないにせよきちんと効果のあるもので、なんというか「機能/性能の取捨選択がうまい」と感じ入りました。
Ear(1)はコストパフォーマンスが優れているのもありますが、個人的に「スペックダウンして満足した」という点で面白い体験でした。
もう1つ、面白いなと思ったのがBALMUDA Phone。
これは購入には至っておらず、サンプル機を1カ月ほど触っての感想になるのですが...「(価格のハードルがなければ)これがベスト、という人はそこそこいるのでは」と感じました。
スペックはPixel 5aとほぼ同じで一般的なニーズを満たしており、それでいてBALMUDA Phoneの138gは5Gスマホとして最軽量の部類です。なによりべらぼうに持ちやすい。
「軽くてコンパクトな小型スマホ」はPALM、Rakuten Mini、Jelly2などいくつかありますが、いずれもサブ機としての性格が強い端末でした。BALMUDA Phoneは最新ゲームや高機能なカメラを求めなければ十分メイン機を務められる性能・サイズ感で、それでいて軽量で持ちやすいというのはなかなかないポジションです。ライバルはRakuten HandとかAQUOS Zero 2とか。
サイドボタンが押しにくい、指の追従性が遅い(タッチサンプリングレートが低い?)など気になる点もありますが...まあ、最大のハードルは価格ですよね。次モデルで「ミドルレンジとしてはお高め」くらいの価格帯に収まれば、評価が変わるコンセプトだと思います。
なんでもかんでもハイエンドな/コスパ重視のプロダクトがベストなわけではなく、ときには平凡なスペックのプロダクトでもよいものがある。
そんな、ある意味当たり前のことをあらためて実感した2021年でした。
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科学&テクノロジー
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