関西テレビ
普段使っているバッテリーやワイヤレスイヤホン、使えなくなって捨てる時どうするでしょうか？ 実はこれらの中に「リチウムイオン電池」という電池が入っていて、処理を間違うとごみ処理場で大きな火事が起きることもあります。 京都市内のごみ処理場に設置された監視カメラの映像です。 細かく砕かれたごみがベルトコンベアで運ばれていくと、次々と炎が上がりました。 燃えているのは電動アシスト自転車のバッテリーです。 京都市のごみ処理施設・東北部クリーンセンターでは、家庭ごみなど約350トンが1日で処理されます。 運び込まれた大型のごみは、この大きな機械で細かく砕きます。 発火は、ごみがベルトコンベアに乗せられ焼却施設へ運ばれる過程で起きました。 このときは幸い大きな火事にはなりませんでしたが、2年前には… 【東北部クリーンセンター・元部 弥 次長】 「破砕機で発火したものが、コンベアに乗って周りのごみに燃え移って、このコンベア（40m）が全焼しました」 火事の原因は、家庭ごみに混じっていたデジタルカメラのリチウムイオン電池とみられます。 リチウムイオン電池は、衝撃が加わると発火する危険性があり、この時は破砕処理の衝撃で発火した可能性が高いというのです。 【東北部クリーンセンター・元部 弥 次長】 「半年くらい施設を止めて直しました。約1億5000万円の費用がかかっています」 ここ最近、リチウムイオン電池が搭載された製品が増える一方で、適切な捨て方がほとんど知られておらず、2020年度は京都市内のごみ処理施設6カ所で合計208件の発火が確認されています。 火事が起きる恐れがあるのは、ごみ処理施設だけではありません。 家庭ごみなどに混ぜて出すと、パッカー車で押し込まれた際などに衝撃で発火してしまう恐れもあり、運転手に危険が及ぶことも。 【東北部クリーンセンター・元部 弥 次長】 「まず、ごみを捨てる際には京都市のルールをお調べいただくと、リチウムイオン電池に関しては（区役所などの）拠点回収であるとか、小型家電（回収）に出していただくというルールになります」 市の担当者は、施設や働く人の安全を守るためにも、ルールを守ってごみを捨ててほしいと呼びかけています。
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