これは驚き。Niantic(ナイアンティック)からARヘッドセットが登場するようだ。ポケモンGoの開発者でNiaticのファウンダーであるCEOのJohn Hanke(ジョン・ハンケ)氏がNianticブランドのウェアラブルARヘッドセットらしきデバイスの部分的画像を公表した。Nianticはこのところ拡張現実デバイスの開発に積極的に取り組んでいる。
メガネのテンプル部分には鮮やかなオレンジ色でNianticというブランド名が刻印されており、画像付属の説明でハンケ氏は「我々のプラットフォーム上に新種類のデバイスを実現するテクノロジーの進歩を目の当たりにして興奮しています」と述べている。
Nianticはこれまで拡張現実のハードウェア分野に積極的に注力してきたが全力投球というほどではなかった。つまり新たなテクノロジーを持つスタートアップと提携してブランドを貸すことにした可能性はある。しかしこの謎めいた予告編画像はNiantic独自のプロダクトを予告しているように見える。ディスプレイを搭載せずオーディオとカメラ機能をメガネに搭載した「スマートグラス」カテゴリーの製品の可能性もある。Nianticは以前、XRコンソーシアムのリファレンスハードウェアの策定ためにQualcommと協力していることを発表している。
TechchCrunchではNianticにコメントを求めている。
Exciting to see the progress we’re making to enable new kinds of devices that leverage our platform… pic.twitter.com/yYglk4q89G
— John Hanke (@johnhanke) March 29, 2021
この発表はTwitterへの投稿で、AR OS開発の責任者を募集する次のような求人広告を受けたものだ。
Nianticは世界を拡張現実のキャンバスとして、そこにゲームなどアプリケーションを描くという野心的なミッションに取り組んでいます。この未来はARのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)で完全なものとなります。NianticのエンジニアリングチームはHMD用のAR OSを構築して、Nianticでは何百万ものユーザーのためのアプリケーションを可能にするAR OSの開発の方向性を決定し、インスピレーションを与えるリーダーを求めています。
Nianticは当初Googleの社内プロジェクトとしてスタートしたがスピンアウト後は任天堂と協力することで大企業に発展した。先週はポケモンGOに続く任天堂提携プロジェクトとしてピクミンをテーマにしたプロダクトをリリースすることを発表した。また2021年3月に入って、MicrosoftのHoloLens 2上で動作するPokemon Goのコンセプト実証版を公開している。
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NianticのARプラットフォーム関連の活動はほとんどの部分が秘密にされたままだ。拡張現実がメインストリームとなり同社として全力でプッシュするのに適当となるタイミングを計っているらしい。
ただしARの普及はハードウェアのエコシステムによって決められる部分が大きいかもしれない。AppleとFacebookという両巨人がそれぞれエコシステムの支配権を得ようとしてデバイスを準備している中で、Nianticのようなプレイヤーが自社開発のデバイスに自社のソフトウェアを搭載するというファーストパーティー路線を取った場合、サードパーティのための機会が減少する。これはプラットフォームの普及を妨げる要因となるかもしれない。
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カテゴリー:VR / AR / MR
タグ:Niantic、ARグラス
画像クレジット:Niantic
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(文:Brian Heater、Lucas Matney、翻訳:滑川海彦@Facebook)
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