7月の大雨で大規模浸水の被害を受けた五城目町で9日午前、災害ごみの仮置き場から出火し、約6時間にわたって燃え続けた。過去にも浸水被害があった地域で災害ごみの仮置き場から火災が発生しており、環境省などはごみの分別などを呼び掛けている。
火事が起きたのは五城目町の旧五城目小跡地にある災害ごみの仮置き場。五城目署などによると、9日午前11時55分頃、重機を使って作業をしていた男性から「ごみから火が出ている」と通報があった。畳や家具といった可燃ごみの集積場所から出火し、隣接する林に燃え移った。消防隊員や県消防防災ヘリ「なまはげ」が消火活動を行い、約700平方メートルのごみが焼け、午後6時15分頃に鎮火した。けが人はなかった。
仮置き場周辺と隣接する林からは視界が遮られるほど大量の白い煙が上がり、焦げ臭いにおいが漂った。町内でボランティア活動をしていた兵庫県西宮市の小学校教諭卜部将之さん(31)は、活動を終えて宿に戻る途中に黒い煙を目撃し、出火元を確認しに来たという。「まだ片付けや消毒作業が残る家もある。これで作業が滞ってしまうと大変だ」と心配そうだった。
環境省などによると、東日本大震災や2019年の台風19号などで災害ごみの仮置き場が設置された際にも火災が発生している。同省は、災害ごみは分別して仮置き場に搬入することが重要と指摘する。
国立環境研究所によると、雨などでぬれると災害ごみの中で微生物の活動が活発になるなどし、自然発火しやすくなるという。同研究所廃棄物・資源循環研究室の遠藤和人室長は「10月頃までは気温が下がっても警戒が必要」と指摘する。
五城目町住民生活課によると、災害ごみを受け入れる際は、住民に家電製品や布団、畳など8種類の分別を呼び掛けていた。また、ガスボンベなど危険物は可燃物の山と間隔を空けて置いていたという。秋田市新屋町の旧秋田空港跡地で災害ごみを受け入れている秋田市も9種類に分別し、ごみの高さや間隔に注意しているという。
五城目町は火災発生を受け、旧五城目小跡地でのごみ受け入れの停止を決めた。18日までは同町内川小倉のストックヤードで受け入れるという。同町住民生活課の担当者は「災害ごみ置き場の安全管理や職員による巡回を徹底し、再発防止に努めたい」としている。
からの記事と詳細 ( 五城目で災害ごみ出火 仮置き場で 分別など呼びかけ - 読売新聞オンライン )
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