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Wednesday, June 28, 2023

生ごみをメタン肥料に 長久手小に小型バイオ装置 - 読売新聞オンライン

 生ごみをメタンガスと液体肥料に変える小型バイオ装置が長久手市の市立長久手小学校の校庭に設置された。児童らが持ち寄った残り物などを処理し、資源の循環を学ぶ環境教育に役立てる。将来的には近隣住民からの生ごみを受け付けることも想定している。

 小型バイオ装置は「MEGURU―BIO」という名称で、高さ約2メートル、幅約4メートル、奥行き約5メートル。循環型社会を目指す事業を展開する「アミタホールディングス」(京都市)が寄贈し、長久手市が運用する。同社が昨年度、市立南中学校に教材用として循環型社会の学習キットを提供したのがきっかけで、今回の設置につながった。

 野菜くず、賞味期限切れの食材などを投入すると、水と混ぜて砕かれる。1日最大35キロ(100世帯分の生ごみに相当)の処理が可能で、微生物を使い発酵用タンク(2000リットル)で25日ほど循環させることで、日量最大約3000リットルのメタンガスと約70リットルの液体肥料をつくり出せる。

 メタンガスは湯を沸かしたり、発酵用タンクの保温に利用したりする。液体肥料は150リットル入りの二つの外付けタンクにためて必要に応じて蛇口から注ぎ、植栽や地域の緑化などに利用する。

 市では装置を活用して、この地域での資源の循環を目指している。今後は、PTAや学校ボランティアが持ち寄った野菜くずなどを処理する。運用が軌道に乗れば、近隣住民からの生ごみの受け付けも始める。

 市は焼却ごみの減量につながることを期待しており、長久手小は児童たちが資源循環を学ぶ環境教育にも役立てる。今月2日には、代表の児童や市の担当者、地域住民らが出席してセレモニーが行われた。吉田一平市長から感謝状を受け取った同社の末次貴英社長は「未来をつくる新しい友だちが入学したと思って、かわいがってください」と児童らに呼びかけた。

 同校の森田浩碁校長は「教材にもなるありがたい装置。資源の大切さを体験できるようにし、地域にも広げていきたい」と話している。

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