大型漁業ごみ、効率的処理を 宇和島・蒋淵で実証事業
2022年8月1日(月)(愛媛新聞)
海岸に放置されたブイやフロートといった大型の漁業系ごみの容積を装置を使って減らす実証事業が30日、宇和島市蒋淵(こもぶち)の海岸であった。地元の漁業者や市内外のボランティア約100人が参加し、集めたごみを破砕したり圧縮したりして扱いやすくし、有効性や課題を確認した。
内海に面する愛媛、香川、岡山、広島の4県と日本財団(東京)が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「瀬戸内オーシャンズX」の活動の一環。
事務局によると、離島や半島部では道がなくアクセスが困難な海岸でごみが放置されるケースがある。特にサイズが大きくかさばる漁業系ごみは、一度に運搬できる量が限られ処分費用も増えることが、回収が進まない一因となっている。
実証事業は、効率的な回収や処理方法のモデル構築を目指して計画。減容化には魚市場や廃棄物処理場で使う装置を活用した。プラスチック製のブイは破砕して5分の1ほど、発泡スチロール製のフロートは圧縮して最小25分の1にそれぞれ容積を減らせるという。
参加者は船で移動し、約1400平方メートルの海岸で、流れ着いた漁業系ごみのほかペットボトルや食品の容器といった生活ごみを集めた。漁港の荷揚げ場には事前に地区で集めた分を合わせ計約1トンのごみが山積みにされ、ブイやフロートは装置で処理した後「フレコンバッグ」と呼ばれる袋に収めていた。
愛媛大1年の女子学生(18)は「フロートがこれほど大きいとは思わなかった。海のごみを自分ごととして捉え、知ってもらうことが大切」と話していた。日本財団の海野光行常務理事は「手つかずでごみが残っている所が多い。今回のデータやノウハウを集約し、処理方法などをモデル化していきたい」と述べた。(阪和舞)
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