
近年、観光に重点を置く京都府北部の伊根町。2019年の観光客数は、14年比で10万7千人増の35万5千人。コロナ禍前は国内外から人が押し寄せ、町は新しい観光案内所や宿泊施設を整備した。だが急激な観光客増で、ごみの不法投棄や生活道路の渋滞といった、きしみが現れている。 【写真】目立つBBQごみ
舟屋の町並みにある海蔵寺(同町平田)の天野祐至住職(45)は連日、火ばさみやバケツを手に子どもたちとペットボトルや釣り針などを拾う。増えるごみは「自動販売機横やトイレに申し訳なさそうに置かれている」。
七面山駐車場近くでは、バーベキュー用品が詰まった市外とみられるごみ袋が、町指定の袋をかぶせて捨てられていた。「なぜ町民が分別して出す集積所にこうして捨てるのか」。見つけた70代女性は嘆く。
舟屋群を貫く幅5メートルほどの狭い道では、車のすれ違いもままならない。連休を中心に駐車場からあふれた車が通行し、舟屋に住む町民からは「勝手に車を止めて観光に行く人もいる」との声も聞かれる。町は連休中に整理員を配置し、住民にも一方通行を依頼しているが、善意頼りの対応も限界がある。
伊根町では観光客増が光と影をもたらしているが、吉本秀樹町長は「舟屋を核とした観光振興と1次産業をリンクさせて町を底上げする。この思いに地方創生はぴったり合致していた」と評価し、「過疎地に重きを置いた分散型の低密度社会をつくらないといけない」との思いを新たにする。
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