京都府舞鶴市のごみ処理手数料が、7月から見直される。これまでは無料だった不燃ごみに有料指定袋が導入され、施設への直接搬入にも手数料がかかるようになる。「有料化」を目前に控え、ごみの中間処理施設「市リサイクルプラザ」(舞鶴市森)には、車でごみを持ち込む市民が増え、時間帯によっては、道路に長い車列が連なるようになった。(二谷小百合)
今月中旬の月曜日、午前9時前。リサイクルプラザに向かう市道には車がずらりと並び、市道とつながる道路の路側帯にも約20台が列をなした。7月1日から1回400円の搬入受付手数料が必要になるのを前に、家庭から出た不燃ごみなどを持ち込むためだ。駐車中の車を避けようと、中央線を越えて走行する車の姿も数多く見られた。
同市の女性(59)は、数年前に亡くなった母親の遺品などを整理し、不用になった家具などを運び込んだ。「袋の有料化や手数料のことを知り、片付けようという気になった。量が多くて罪悪感もあったが、スッキリした」と話す。
舞鶴市では2005年に可燃ごみが有料化されたが、不燃ごみの処理は無料のままだった。周辺の自治体は不燃ごみの有料化を導入しており、処理費用の増額や受益者負担の原則などに加え、ごみの有料化による環境負荷の削減などの面から、市は、市廃棄物減量等推進審議会の中間答申を受け、見直しの必要性があると判断した。
リサイクルプラザによると、直接搬入の車両は今年に入って徐々に増え、4月以降は1日あたり400~600台。在宅で自宅のごみの量も増えた新型コロナウイルスの影響のなかった一昨年に比べると、多いときで1・5倍増。直接搬入量も増え、4、5月は680トンと、昨年同時期の約1・5倍に増えている。上枝靖之所長は「駆け込みで粗大ごみを出したいという人が多い」と指摘する。
それに伴い、課題も山積している。持ち込まれた家具などの処理が追いつかず、やむなく従業員用駐車場を「一時置き場」として使用。食器棚や衣装ダンスなどが積み上がり、関係者は「これ以上、どこに置けば……」と困惑する。
また、ペットボトルや金属類などの分類をせずに持ち込む人も多く、現場での分類に時間がかかり、車列ができる一因にもなっているという。
車列の解消に向けてリサイクルプラザでは、交通誘導や作業員などのスタッフを増員して対応。順番待ちのドライバーに声かけし、時間帯をずらせば待ち時間が短くなることなどを案内している。上枝所長は「自宅を出る前に分類し、朝など混み合う時間帯を避けて持ち込むか、できるだけ地域の回収拠点で出すなどしてほしい」と呼びかける。
からの記事と詳細 ( 不燃ごみ処理の有料化、1回400円の手数料避け「駆け込み車列」…駐車場にまで「ゴミの山」 - 読売新聞 )
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